弾性波素子技術コンソーシアム 新学校シリーズ
弾性波素子技術 夏の学校
主 催 弾性波素子技術コンソーシアム
この学校シリーズは、弾性波素子技術第150委員会の主催で主に弾性波素子技術に関わるエンジニア向けに理論と理論の実践を教える1日集中講義としてはじまり、2020年9月に設立された弾性波素子技術研究コンソーシアムがそれを引き継いでいます。学校シリーズでは、毎回、講義する話題を絞り(概論に終わらず)、基礎から専門的な内容までを含めるようにし、受講者の多くが「やや難しい〜丁度よい」と感じる難度を目指しています。
今回の講師は、大森達也准教授(千葉大学)、中川亮博士(スカイワークス・ソリューションズ)、および田中です。応用上、益々、重要になっている弾性波デバイスの非線形性は2021年の夏の学校で取り上げましたが、それから暫く時間が経ちました。その間、新たに弾性波デバイスの研究開発・設計・製造・販売に関わるようになった方もいますし、大森研究室ではSAWデバイスの非線形性測定について研究が進められていますので、今回、再び弾性波デバイスの非線形性を話題に選びました。
多くのデバイスメーカーでは、設計、材料開発、プロセス開発、テストなどが分業化されていると思いますが、エンジニアとして一段高いレベルを目指すには、自らの担当以外の技術を知ることが必要です。これらの講義を聴講することで、日々の業務をより実りあるものにして頂ければと思います。(世話人:田中秀治=東北大学)
日 時 2025年9月11日(木) 10:00〜17:30
会 場 TeamsまたはZoom
※接続先と参加パスワードは参加登録者にお知らせします。
受講料 コンソーシアム委員 無料
コンソーシアム会員企業に所属する方 無料
学生 無料
大学・公的機関に所属する学生以外の方 5,000円/人
その他 50,000円/人
内 容
10:00〜11:00 導入セッション
講師 田中 秀治(東北大学)
講義に先立ち、講義の全体像を概観して学習のポイントを整理するとともに、初学者や初級者にとってわかりにくい概念などの導入や復習を行う。
11:00〜11:10 休憩
11:10〜12:10 電子回路における非線形現象の基礎(前半)
講師 大森 達也(千葉大学)
電子回路用受動素子における非線形現象の基本的な理解、およびその測定方法の基本について解説する。まず、「非線形性によって何が起こるのか?」について考察し、非線形性によって発生する各種応答のふるまいを説明する。次に、これらの非線形応答の測定方法、特に線形性に優れた弾性波動素子で発生する微小な非線形応答の検出方法について、従来から行われている大きさのみの評価(スカラ測定)に加え、大きさと位相を測定するベクトル測定の基本を説明する。さらに、非線形応答の測定データの応用について、SAW共振子で発生した2次高調波応答を実例として解説する。
12:10〜13:10 昼休み
13:10〜14:10 電子回路における非線形現象の基礎(後半)
講師 大森 達也(千葉大学)
14:10〜14:20 休憩
14:20〜15:20 SAWデバイスにおける非線形性の発生メカニズムとその測定のキーポイント(前半)
講師 中川 亮(スカイワークス・ソリューションズ)
非線形応答のふるまいを明らかにするためには、発生している非線形応答を正確に計測することが重要である。また、その測定結果などから発生メカニズムを把握し、非線形応答をモデル化することができれば、研究・開発・設計の各段階において様々な検討に役立てられる。本講義では、まず、SAW/BAWデバイスのような非線形応答が非常に弱い受動素子に対する非線形応答計測システムを構築する際の注意点を説明する。また、強度情報に加え位相情報を計測する方法にも触れる。続いて、単純な構造であるLT基板上のリーキーSAWを用いた共振子を題材として、その非線形応答の発生メカニズムを解説する。さらに、SAW共振子の非線形応答のモデル化の方法についても紹介する。
15:20〜15:30 休憩
15:30〜16:30 SAWデバイスにおける非線形性の発生メカニズムとその測定のキーポイント(後半)
講師 中川 亮(スカイワークス・ソリューションズ)
16:30〜16:40 休憩
16:40〜17:30 フォローアップセッション
司会 田中 秀治(東北大学)
申込法
2025年9月5日(金)までに、弾性波素子技術研究コンソーシアムの委員がいる企業や研究室からは、委員が受講者を取りまとめてお申込み下さい。それ以外の企業や研究室からは、代表者が参加者を取りまとめてお申込み下さい。事務局が混乱しますので、参加者各位からのお申込みや問合せはお控え下さい。お申込みにあたっては、参加者の氏名、所属、および電子メールアドレスをExcelファイル(任意形式)にまとめて、以下の問合先にお送り下さい。オンライン開催では、講師にはどのような方が受講されているのかわかりませんので、頂いた情報をもとに受講者名簿を作成して講師に配布します。氏名と所属に加えて任意で業務内容と経験年数を記入頂けますと、質疑の際の助けになるかもしれません。
受講料は指定口座にお振込み頂きますが、詳細は事務局から申込者にご連絡します。また、講義資料は電子ファイルで配布します。申込締切後に本ページに講義資料へのリンクを用意しますので、そこからダウンロードして下さい。電子ファイルを開くためのパスワードは、各参加登録者に電子メールでお知らせします。
問合先
東北大学 大学院工学研究科 ロボティクス専攻 田中(秀)研究室
相原 友子(弾性波素子技術コンソーシアム事務局)
Tel: 022-795-6934
E-mail: aihara@tohoku.ac.jp