システムの鍵を握るMEMS(微小電気機械システム)の研究開発

MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)は半導体微細加工技術に基づいて作製されるセンサやアクチュエータのことで,圧力センサ,加速度センサ,ジャイロセンサ,マイクロフォン,バンドパスフィルタ,インクジェットプリンタヘッド,プロジェクタ用イメージエンジン,赤外線センサなどとして世の中で広く使われています。皆さんの身近なところでは,スマートフォン,タブレット端末,ゲーム機器,自動車などに,MEMSはキーデバイスとして使われています。LSIが機械の頭脳だとすると,MEMSは感覚器等にあたり,「人間」と「機械」とを繋ぐデバイスとも言えます。
我々は,MEMSやマイクロ/ナノ技術に関する研究開発で,世界で最も活力のある研究グループの1つとして認められています。これまでに,圧力センサ,加速度センサ,ジャイロセンサ,弾性波フィルタ,マイクロバルブ,世界最小のガスタービン発電機,マイクロ燃料電池,高周波スイッチ,光スキャナ,超小形ロケット推進器,超ロボット用触覚センサ,集積化バイオセンサなどの様々なデバイス,さらにMEMSのパッケージング,微細加工装置,MEMSを組み込んだシステムなども研究開発し,活発な産学連携によって多くの技術を実用化してきました(リンク)。
高度な情報通信,自動制御,健康長寿,安心安全,省資源・省エネルギーなどのために,MEMSの必要性は益々高まっています。MEMSの世界市場も大きく成長しています。MEMSはより高度に,より多様になり,我々は,機能性材料を利用したMEMS,集積化回路と一体化したMEMS,ナノテクノロジーによるMEMS,新しいバイオマイクロデバイス,それらのシステム化などの研究開発に,日々,懸命に取り組んでいます。これらの中から,実用化され,世の中の役に立つものがきっと出てくることでしょう。

田中(秀)研究室パンフレット (2016)


当研究室のコア技術と異分野融合

人間と機械を繋ぐMEMS

研究内容
  • 人間共生ロボット用センサとそのシステム
  • 集積化バイオセンサ
  • 次世代移動体通信用周波数制御デバイス(SAW/BAWデバイス)
  • 自動運転車やロボットのための高性能慣性センサ
  • 圧電薄膜と圧電デバイス
  • 異要素集積化技術とウェハレベルパッケージング技術
  • センサとマイクロアクチュエータの基盤技術
  • MEMSプロセスツール
お薦めの解説記事等

MEMSやマイクロ・ナノ技術の研究を希望する学生さんへ

田中(秀)研究室は,世の中の役に立つことを最大の喜びとして,実用化に繋がる高度な技術,新産業の種となる新しい発想の技術,産業界の難しい技術課題に応えるソリューションを生み出していきます。我々のコア・コンピタンスはMEMS技術です。
我々は,産学連携研究に特に力を入れており,多くの企業と共同研究を進めています。そこで,田中(秀)研究室は,学生らが所属する工学研究科ロボティクス専攻を拠点とし,産学連携のための学内独立部局であるマイクロシステム融合研究開発センター(μSIC)にも研究グループを形成しています。学生は,主に未来への投資である学術研究に従事しますが,本格的な産学連携研究が行われている環境で,自然に実際的なエンジニアリング力を身に付けられます。また,フラウンホーファ研究機構(ドイツ),IMEC(ベルギー)などの海外の有力研究機関と連携しています。特に,フラウンホーファ研究機構ENAS研究所とは,原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)にFraunhofer Project Centerを設置し,メンバーが行き来しています。学生にも,企業と共同研究したり,海外に長期滞在して共同研究や研修をしたりするチャンスがあります(
経験談学生のブログより)。
我々は,最先端のMEMSの試作開発を行うだけではなく,そのための装置開発や材料開発,およびMEMSを用いたシステムの開発も行っています。このような多彩な「ものづくり」を本格的に行っていることは,我々の他にはない特徴であり,誇りにしていることです。そして,そのような研究開発を行うために,大変充実した研究施設を維持し,多様なバックグラウンドを持つ広い年齢層のメンバーが切磋琢磨しています。また,世界中から学生・研究者を受け入れ,国際色豊かな研究室を作ることに努力しています(T. Bartleyさんの声)。 このような環境でたくましく実力を身に付けた学生は,社会で真に求められる研究者・エンジニアとして,多くの有力・優良企業,大学,研究機関などで活躍しています*。
このような強力な研究室の一員として,MEMS,マイクロ/ナノ技術,それらの応用などに関する最先端の研究開発に参加してみたい学生は,工学研究科機械系に入学または進学し,ロボティクスコース・ロボティクス専攻 田中(秀)研究室を志望して下さい。毎年,学外から他分野で卒業研究をした学生が入学してきます。MEMSやデバイス技術について経験や知識がなくても,ものづくりが好きであれば何も問題ありません。研究室見学はいつでも可能ですので,電子メールで連絡して下さい。お待ちしています。

在学生の声(学生のブログより):   研究について   国際性について(No. 1No. 2

*最近の主な就職先:トヨタ自動車,日立製作所,東芝,キャノン,デンソー,富士重工業,大日本印刷,村田製作所,ローム,日本航空電子,ヒロセ電機,日本精工,新日鉄住金エンジニアリング,IHI,関西大学,カリフォルニア大学バークレー校,カーネギーメロン大学,南方科技大学,GLOBALFOUNDRIES,ソニー,セイコーエプソン,フジテック


お待ちしています!

MEMSの共同研究開発パートナーをお探しの産業界の皆様へ

田中(秀)研究室(工学研究科,マイクロシステム融合研究開発センター)は,江刺研究室の時代から蓄積された豊富な技術,ノウハウ,文献情報などに基づき,マイクロデバイスに関連する産業界の研究開発を積極的に支援します。当研究室では,研究開発のステージ,顧客企業のMEMS技術に関する経験などに応じて,小片ウェハでの原理実証から4〜6インチウェハでの試作まで様々な案件に対応できます。小片ウェハでの原理実証は,主に
当研究室のクリーンルームとマイクロ・ナノマシニング研究教育センター(MNC)を利用して,最小限のコストとリスクで行えます。その際,企業から研究員を受け入れ,MEMSの全工程を経験して頂き,帰任後に研究開発のリーダーやキーパーソンとなる研究者・エンジニアを育成します。社会人大学院生として博士の学位を取得することも可能です(経験談学生のブログより)。4〜6インチウェハでの試作は,主にマイクロシステム融合研究開発センター(西澤潤一記念研究センター)を利用して行います。本学で試作したデバイス等を一定の条件のもと外販することも可能です。マイクロシステム融合研究開発センターでは,時間あたりの利用料を支払って各装置を単純利用することもできます(試作コインランドリ制度)。しかし,技術ソリューションが明確ではない場合,研究開発課題が挑戦的な場合,あるいは御社に十分な技術やノウハウがない場合には,無用な失敗を避けるためにも共同研究開発パートナーとして当研究室を御検討ください。当研究室は,ウェハレベル・パッケージング,異要素集積化,圧電薄膜などのノウハウを要する技術についても実績を有し(リンク1リンク2),企業内で独自に研究開発するのに比べて結果的に短い時間と低いコストで成果が得られるように,マイクロシステム融合研究開発センターと一体となって支援します。MEMSの技術と事業に関するコンサルティング,企業内プライベートセミナー,電子メールでの技術相談なども行っています。

田中(秀)研究室パンフレット (2016)

企業の採用担当の皆様へ

田中(秀)研究室は,世界的に見ても多様性のとても高い研究室です。その多様性は,学生やスタッフの出身国,教員・スタッフのバックグラウンドや世代,研究開発テーマ,あるいは保有技術に関するものです。研究室には8か国から10か国,あるいはそれ以上の国からの出身者が在籍しています。教員やスタッフは他大学出身,企業出身,海外の研究所出身などと様々な経歴を持ち,年齢は70歳以上から30歳台前半まで幅広く,学術的バックグラウンドも機械設計,熱流体工学,超音波工学,集積回路設計,表面科学,電子材料科学などと様々です。研究対象は材料からデバイス,システムまで,さらにプロセス装置にも広がっています(T. Bartleyさんの声:JST websiteOriginal)。
全ての学生は,隔週の談話会(研究室全体の研究会)において英語で1時間の発表と質疑応答をこなし,また,全メンバーの幅広い研究内容に触れます。多くの大学院生が素晴らしい研究成果をあげ,国際会議等で堂々と発表します。研究室内には学年や国籍にかかわらず,教え合い,助け合う文化があります。学生自らが企画するイベントは工学を志す学生らしい趣向に富んでいます(学生のブログ)。
このような環境を楽しみ,研究で一定の成果を上げた当研究室の学生は,これからの社会で求められる国際的な研究者,エンジニア,あるいは職種を問わずリーダーとして,どのような環境・状況でもたくましく活躍できると確信しています。

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東北大学 大学院工学研究科 ロボティクス専攻 ナノシステム講座 スマートシステム集積学分野 田中(秀)研究室
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